サポート体制

退院される皆様へ

退院後の注意する点

  1. できるだけ実家、あるいはご主人の実家など、育児や身の回りの世話を手伝ってくださる所で1ヶ月を過ごされるのが良いと思います。特に経産婦の方は上のお子さんのお世話もあると思いますが、決して無理はしないで下さい。
  2. 退院して1週間は赤ちゃんのお世話とご自分のことだけにして、寝たり起きたりの生活が望ましいと思います。
  3. 2週目頃から軽い家事を少しずつ始めて下さい。
  4. 3週目頃から家の周囲の散歩や、近くへ買物に出かけるのも良いかと思います。
  5. 1ヶ月検診までは浴槽につかれません。シャワーだけにして下さい。1ヶ月検診で問題が無ければ、妊娠前の生活に戻ることができます。

    産後は母乳を与えている人でも妊娠しやすい状態にあります。早い人で1ヶ月、遅い人では1年という個人差がありますが、産後初めての生理を迎えるまでは避妊するのが望ましいでしょう。

育児について

  1. 授乳について入院中の授乳を思い出して下さい。
    1ヶ月検診までは2時間から4時間くらいで規則的に授乳されるのが良いでしょう。ご自分の乳房をよく知って下さい。張ったままではおっぱいは出ません。まずほぐすことが必要です。両方の乳房を胸の中央にしっかりと寄せるようにすると、乳汁がにじんできます。乳腺が開いたということです。その次に乳輪を上下左右から圧迫し、更に乳腺を開けます。乳汁の分泌が良くなったのを確認して赤ちゃんに飲ませます。

    あまりはってない時は5分ずつ、よく出る時は10分ずつ、毎回交互に飲ませましょう。
    20分以上吸わせると、赤ちゃんが疲れるのでやめましょう。
    乳腺を開けるために前もって搾乳したり、途中で眠ってしまうようなら、搾乳をしてできるだけおっぱいを空にして下さい。

    入院中にどれだけミルクが必要だったかおっぱいは入院中とどう変化しているか自分のおっぱいはどれだけ出るのか、乳頭の短い人、保護器を使っていた人、人によって授乳の方法は違いますが、赤ちゃんに良い方法であげて下さい。十分に飲めばよく寝ますし、体重も増えると思います。
    大切なのは、自分がおっぱいを管理するということです。1週間後位に体重チェックまたは授乳量のチェックに来院されると安心です。
  2. K2シロップについて生まれたばかりの赤ちゃんは、ビタミンKが不足して出血する病気を起こしやすいので、その予防のために生後8時間目と4日目にK2シロップを飲ませています。これからは退院して1週間後から毎週10週間飲ませて頂くことになります。
    1週間に1回忘れずに飲ませて下さい。哺乳びんの乳首を使うと飲ませやすいでしょう。
  3. 赤ちゃんのおへそは取れましたか?入浴の方法を見学して頂いた時に、消毒の仕方を説明しました。おへそが取れた場合はその日に渡していますが、ほとんどの場合7日~10日かかるので、入浴の後に消毒を忘れないで下さい。
    おへそが取れなかったり、取れても乾燥しなかったり、出血するようであれば受診して下さい。

    おへそ消毒
    入浴の後、おへそガーゼを外してアルコールで根っこの辺りを特にしっかり消毒して下さい。その後、白い粉を
    おヘソの周りにかけてガーゼで包んで下さい。おへそが取れた後も、入浴後2~3日は奥の方までアルコールをつけて綿棒で消毒して下さい。
    「かさぶた」ができた場合は、とって消毒して下さい。その後、白い粉をたっぷりかけてガーゼを小さくたたんで当て、テープで止めて下さい。
  4. 赤ちゃんの平熱を知りましょう1日のうち、決まった時間に体温を測りましょう。
    赤ちゃんの熱は成人より少し高くて36.5℃ ~ 37.5℃位です。泣いたり授乳することで高くなりますから、よく寝ている時に測って下さい。38℃以上ある時は、早めに小児科を受診されるのが良いでしょう。
育児について不安な事や、困った事があれば、早めに当院に連絡をして下さい。
(できれば診療時間内にお願いします。)

退院後の生活

大きな役割を果たされたあなたの体が、妊娠前の体に回復するには6~8週間かかります。

休養

第1週 入院生活
第2週 寝たり、起きたり、赤ちゃんのお世話など
シャワーかけ湯、シャンプー可
※入院中の生活がそのまま家に帰ったような生活
2週間検診
第3週 主に起きていて、疲れたら寝る
週末に床あげ
※睡眠は8時間以上が望ましいです
目を使うことは短時間にしましょう
第4週 家事は疲れない程度に少しずつやりましょう
入浴、散歩
1ヶ月検診 ※火曜日・金曜日 予約制
第5週 買物など外出しても構いません
性生活OK
第6週~8週以後 小旅行、髪のセット、カット、職場復帰
※パーマは2~3ヶ月後

2週間検診

予約制ではありませんので、産後2週間を目安に赤ちゃんと一緒に受診してください。

持ち物
  • 母子健康手帳
  • 産婦健康診査受診票(表裏記入して御持参ください)
  • 健康保険証
  • 赤ちゃんの着替え一式
  • 交換用のオムツ

1カ月検診(予約制)

火曜日・月曜日の14時より、三重大学小児科学教室の先生方にお越しいただき行います。
退院時に予約票をお渡しします。後日、ご都合が合わない場合は変更致しますので、診察時間内にお電話にてご連絡をお願い致します。

持ち物
  • 母子健康手帳(1カ月検診の保護者の記録を記入してください)
  • 産婦健康診査受診票(表裏記入して御持参ください)
  • 健康保険証(お母さん・赤ちゃん・福祉受給者証)
  • 予約票
  • 赤ちゃんの着替え一式
  • 交換用のオムツ
※1カ月検診は1時間~1時間30分程かかりますので、お時間に余裕をもってお越しください。

母親としての健康管理

  • 母親であるという自覚を持ちましょう
  • 規則正しい日課を送り、定期的な検診を受け、これからも健康な家庭を築いてください。
  • 産褥体操も続けましょう。腹帯はお腹をひきしめ、活動的にするため活用してください。
    初産婦は1ヶ月半 経産婦は2ヶ月
  • お産後は下記のような症状が起こりやすいので注意しましょう。このような症状の場合は受診しましょう。
尿が近い
残った感じがする
排尿痛、不快感
立ちくらみ
長く立つと動悸がする
顔色が悪い
耳鳴りがする
お乳がはって赤くなる
しこりがいつまでもとれない
膿のようなものが出る
いつまでも赤褐色の粘っこいおりものがある
へんな臭いがする
持続した鮮血が続く時はすぐ受診
むくみがとれない
動いたあと頭が重い
眼がチカチカする
寒気がする
熱が出る
頭が重い

知っておきたい救急のこと

鈴鹿市消防本部作成
  • 小児や乳児に多い救急要請とは
  • 鈴鹿市の小児救急医療体制
  • 休日・夜間の医療機関の探し方
  • 未然に防ぎたい小児・乳児の事故
  • 未然に防ぎたい小児・乳児の事故
  • いざという時の対応(乳児)

    など

SIDS(乳幼児突然死症候群)

「万が一」を回避するために・・・
SIDS乳幼児突然死症候群)では有りませんが、
日本全国では元気で何の異常もない赤ちゃんが、
睡眠中に呼吸が止り突然死亡するといういまわしい病気が
約3000人の出生に対し1人の割合で発生しているのです。(平成12年)
この病気は現時点では予測不能で完全な予防法も無いのが実情です。

すぐにできる対処法

  • あおむけ寝にするうつぶせに寝かせたときの方がSIDSの発生率が高いということが研究者の調査からわかっています。しかし、SIDSはあおむけ寝でも起こりますし、うつぶせ寝が直接的な原因というわけではなく、なぜ、うつぶせ寝がSIDSのリスクを高めるかは不明です。
    医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。
  • タバコをやめようタバコはSIDS発症の大きな危険因子です。妊娠中の喫煙はお腹の赤ちゃんの体重が増えにくくなりますし、呼吸中枢にも明らかによくない影響を及ぼします。妊婦自身の喫煙はもちろんのこと、妊婦や赤ちゃんのそばでの喫煙はやめましょう。
    これは、身近な人の理解も大切ですので、日頃から喫煙者に協力を求めましょう。
  • 母乳で育てよう母乳育児が赤ちゃんにとって最適であることは良く知られています。
    人工乳がSIDSを起こすのではありませんが、できるだけ母乳育児にトライしましょう。
  • 赤ちゃんを一人にしないでよく眠っているからといって長い時間赤ちゃんを一人にしないようにしましょう。
    赤ちゃんを一人にして外出するのはやめましょう。なるべく赤ちゃんと同じ部屋で寝るようにしましょう。

SLCでの対策

SLCでは赤ちゃんの様子を常に注意深く察知するための補助器具として以下の器具を赤ちゃんのベッド全てに設置し、より早く的確な対応ができるよう看護師の注意力と合わせて安心・安全に勤めています。
新生児・乳幼児を対象とした体動センサーです。赤ちゃんの呼吸などによる身体の動きを感知し、動きの回数が1分間に8動作未満に低下したり、20秒以上停止した場合、アラームでお知らせします。
お帰りになってからも、レンタルで使用できます。ご希望の方は、ナースステーションにてお尋ねください。

産後ケア

産後ケア

当院は産後ケア事業(宿泊型・通所型)の実施機関です。
制度ご利用をご希望の方は、お住まいの地域の保健センター等へご確認ください。
また、制度条件に満たない方でも、自費でのご利用も可能です。
自費でのご利用をご希望の方は、当院までお問い合わせください。